カイヴァルヤダーマ・ヨーガ研究所は、1924年にスワーミー・クヴァラヤーナンダが創設したヨーガの総合研究機関です。哲学文献研究部門、科学研究部門、ヨーガカレッジ、ヨーガ病院、またアーユルヴェーダ施設などを併設しています。学生寮もあり、ヨーガカレッジで学ぶ学生は、コースが終わるまで寮生活をおくります。 ヨーガカレッジの正式名称は、G.S.College of Yoga & Cultural Synthesis, Kaivalyadhama ですが、長いので、ここでは「ロナワラのヨーガカレッジ」と記します。
筆者が学んだのは、1991年から1992年にかけてですので、当時と比較したら、カリキュラムや施設等、様々な点で変化していることでしょう。しかし、私の習った先生方がまだまだ教鞭をとっていらして、とても懐かしく思い出します。「ヨーガと心理学」のボーガル先生は、現在、校長先生をしていらっしゃいます。シク教徒の穏やかな先生です。先生から頂いた仏陀の像は、居間に大切に置いてあります。 ガングリー先生はベンガル出身の、バラモンのプライド高い先生で、「ティーチング・プラクティス」の授業を持っていらっしゃいました。今でも教鞭をとっていらっしゃるそうです。先生のお宅で夕食をご馳走になりました。 そして、エネルギッシュなシャルマ先生。来日された際に、我が家に泊まっていただいたことがありました。私の作った素朴なインド家庭料理を、とても喜んで下さいました。先生には、ロナワラのヨーガカレッジで結婚式を挙げた時に、ヴェーダのマントラを唱えていただきました。
そして、スワーミー・マヘシャナンダ師。1日のカリキュラムを終えて、スワーミージのお住まいに伺うと、甘いチャイを出してくださり、ホッとしたものです。学生たちとも、修学旅行などを介して仲良くなりました。テスト勉強のためにノートを貸してくれた友達もいました。 ラジュ、レッディ、シャルマジ、アニュパマ、ナミタ、シヴァンギ・・・皆、どうしているでしょうか? 同窓会があったら、飛んでいきたい気分です。
なにやら、青春プレイバック(古い・・・)といった感じで、記しましたが、マダム・スチント(実技の先生)、インド哲学のシャストリジ・・・などなど、他にも多くの先生方のご指導を受けました。
このようなロナワラのヨーガカレッジで学んで良かったと思うのは、ヨーガを、中立的に学べた、ということです。かつて、ネルーやインディラ・ガンディーも視察に訪れた、このロナワラのヨーガカレッジは、ヨーガを学問として教える教育機関であり、様々な文化的背景を持つ人々がヨーガを学べる場になっています。 近年の国際的なヨーガのブームに伴ない、ヨーガをどのように捉えるのか、益々その視点が問われることと思います。こうしたニーズにこたえるのがロナワラのヨーガカレッジであり、ヨーロッパのみならず、韓国やタイ、中国などアジアからも、留学生が増加している、という事実がこれを裏付けるでしょう。
カイヴァルヤダーマ・ヨーガ研究所についての動画をyoutubeで見られます。